2025.12.03(水)
スタッフ間の“情報共有の抜け漏れ”を減らすには?
日々クリニック様に伺っていると、「申し送りで伝わっていると思っていたことが、実は共有されていなかった」 そんな小さな“ずれ”が時々起きている場面に出会います。忙しい時間帯や交代制の勤務では、

・口頭だけの引き継ぎ
・メモの読み忘れ
・夜勤と日勤の情報差
・言ったはずなのに伝わっていなかった

など、どうしても抜け漏れが発生しやすくなります。しかし共有方法を少し工夫するだけで状況は大きく変わります。

・タブレットで簡単に入力できる“申し送りメモ”を導入
・対応が必要な患者さんだけを一覧表示
・既読未読がひと目で分かる仕組みを活用
・スタッフごとの「伝えた/伝わっていない」の差がなくなる

こうした取り組みを始めた施設では「勘違いによるやり直しが減った」「患者さん対応がスムーズになった」「スタッフ同士の負担感が軽くなった」と前向きな声をよくいただきます。大切なのは、“完璧なシステムを入れる”ことではなく、“現場の流れに合った共有方法をつくる”ことだと感じています。



2025.11.26(水)
診療予約の“取りこぼし”を減らすには?
日々クリニック様に伺っていると、午前中の受付が電話対応でいっぱいになり、
「患者さんが目の前にいるのに手が離せない…」
そんな場面に出会うことがあります。特に予約が集中する時間帯は、何度も電話が鳴り、受けきれなかった電話がそのまま“予約の取りこぼし”になってしまうこともあります。これは患者さんにとって不便なだけでなく、クリニックにとっても見えない機会損失です。
しかしWeb予約やLINE予約を取り入れた施設では、状況が大きく変わります。

・電話対応が半分以下になった
・症状や希望時間を事前に把握でき、当日の流れがスムーズになった
・24時間いつでも予約できるため、患者さんからの満足度が上がった
・来院が分散し、待ち時間が短くなった

こうした変化は、患者さんだけでなく、受付スタッフにとっても大きな助けになります。予約のデジタル化は単に便利な仕組みを導入することではなく、スタッフが落ち着いて患者さんと向き合える「余裕」をつくる取り組みだと感じています。もし今、電話予約が受付を圧迫していると感じているなら、その気づきこそ、改善のはじまりかもしれません。



2025.11.19(水)

紙のタイムカードから“デジタル”へ
日々クリニック様に伺っていると、
事務の方が紙のタイムカードを並べて、ひとつずつ印字された時間を確認している場面に出会うことがあります。 スタッフによって働き方が違い、 パート、夜勤、スポット勤務など勤務形態もさまざま。さらに職種ごとに時給単価も違うため、Excelへの転記や計算はどうしても時間がかかってしまいます。「今月も時間がかかりそうだな…」 「打ち合わせは来月月初にして欲しい」そんな小さなつぶやきを耳にすることがあり、この“積み重なる負担”がどれほど大きいものか、現場を見させて頂くとよく分かります。けれど実際に、紙のタイムカードからSaaS型の勤怠管理に切り替えた施設では、「転記作業がまるごとなくなった」「単価の自動計算が本当に助かる」と、驚くほど前向きな声が上がります。打刻はスマホやタブレットで簡単にでき、働き方の違いや単価の設定も自動で反映されます。これまで時間を奪っていた“転記・計算・チェック”がほとんど不要になるのです。私たちは、デジタル化そのものよりも、現場を支える方々の時間と心に少しでも余裕が戻ることが大切だと考えています。私たちが目指すものは“より働きやすい職場のかたち”です。もし今、紙のカードを前に「毎月の締めが大変だな」と感じているなら、その気づきこそ、改善のきっかけになるのかもしれません。




2025.11.11(火)
外国人採用に“ためらい”を感じている方へ
介護の現場で「外国人材の採用を検討しているけれど不安」という声をよく耳にします。 言葉の壁、文化の違い、定着への心配——。確かに、最初は誰もがそう感じるものです。 しかし実際に働く特定技能の方々は、想像以上に勤勉で責任感が強く、何より「人の役に立ちたい」という純粋な気持ちを持っています。 ご利用者様に対しても、丁寧に笑顔で接する姿勢が自然に身についており、日本人スタッフも刺激を受けています。 私たちは「外国人だから」ではなく、「一緒に働く仲間」として受け入れることが何より大切だと感じています。 慎重になるお気持ちの先には、“新しい信頼のかたち”が待っています。ぜひ一歩を踏み出してみてください。



2025.11.04(火)
DXは「人を減らすこと」ではなく、「人が笑顔になる仕組みづくり」


「DXを進める=人を減らす」と感じている方は少なくありません。 でも、私がこれまで現場で見てきた成功例は、どれもその逆です。 たとえば、訪問診療の現場でバイタル記録を自動入力できるようにしたクリニックでは、 医師や看護師の時間が増え、患者さんと向き合う時間が長くなりました。 「人が減った」ではなく、「人が活きる時間が増えた」のです。 DXの本質は「効率化」ではなく「人を支える仕組みづくり」だと考えています。 そのためには、システム導入よりもまず、 「どの仕事が負担になっているか」を現場と一緒に考えることが大切です。 これからも、現場の声を聞きながら、 “人にやさしいデジタル化”を進めていきたいと思います。




2025.10.28(水)
受付業務の負担を減らすには?紙からデジタルへ、現場が楽になる工夫


クリニックや介護施設の受付では、問診票や検温記録、電話予約など、日々の業務が集中しています。
特に午前中は、職員の方が息をつく間もないほどの忙しさという声をよく聞きます。 しかし、必ずしも
「新しいシステムを導入」しなくても、 “今ある仕組みを少し見直すだけ”で負担を減らすことができます。
たとえば、Googleフォームを使って問診内容を事前入力してもらうだけで、

・紙の転記が不要
・文字の読み間違いがなくなる
・受付での滞在時間が短縮

といった効果が生まれます。 私が支援しているクリニック様でも、こうした小さな工夫から始めた結果
受付スタッフの残業が減り、患者さんからも「待ち時間が短くなった」と好評でした。 DXの第一歩は
“大きなシステム導入”ではなく、“現場に合った小さなデジタル化”です。 現場が楽になる工夫を一緒に
考えることこそ、私の伴走支援の原点です。