2026.03.18(水)
訪問診療とITの具体的な接点
前回は「運用が整うと、ITが活きる」というお話を書きました。
では実際に、訪問診療の現場ではどのような場面でITが効果を発揮するのでしょうか。日々の業務を振り返ってみると、いくつか共通するポイントがあります。まず一つは、スケジュールの共有です。訪問診療では予定変更が日常的に発生します。電話や口頭でのやり取りが続くと、どうしても伝達ミスや確認の手間が増えてしまいます。情報が一箇所にまとまっているだけで、無駄な確認が減り、全体の動きがスムーズになります。

次に、患者さんの情報確認です。訪問先で「この情報、事務所に戻らないと分からない」という場面は少なくありません。必要な情報にその場でアクセスできるだけで、現場の判断スピードは大きく変わります。そしてもう一つは、連絡や記録の整理です。電話、メモ、口頭などバラバラに存在していた情報が整理されることで、「誰が何を対応しているのか」が見えやすくなります。

こうした一つひとつは小さな変化かもしれません。しかし積み重なることで、現場の負担は確実に軽くなります。ITは特別なものではなく、日々の業務を少し楽にするための道具です。無理に大きく変えるのではなく、身近なところから整えていくことで、その効果を実感しやすくなります。訪問診療の現場においても、こうした小さな改善の積み重ねが、結果として大きな余裕につながっていくのだと思います。



2026.03.11(水)
運用が整うとITが活きる
ここ数週間、訪問診療のスケジュール管理について書いてきました。属人化の問題、仕事の見える化、そして運用を整えること。少し遠回りに感じられた方もいるかもしれません。しかし、この土台が整ってはじめて、ITやデジタルの力が活きてきます。例えば、

・訪問スケジュールの共有
・患者情報の確認
・変更連絡の整理

こうした業務は、デジタルツールによって大きく効率化できます。ただし、ここで大切なことがあります。それは 「何を整理するのか」が決まっていることです。運用が曖昧なままツールを導入すると、逆に現場が混乱することもあります。実際、医療現場では「システムは入れたけれど使われない」というケースも少なくありません。ITは魔法の道具ではありません。ですが、整理された運用の上では、非常に大きな力を発揮します。だからこそ、「運用を整える→ITを活かす」この順番が重要なのだと思います。訪問診療の現場では、小さな工夫の積み重ねが、大きな余裕を生みます。ITもその一つの道具として、上手に活用していきたいものです。



2026.03.04(水)
仕組みを整えるという選択
ここ数週間、訪問診療のスケジュール管理や属人化について書いてきました。
前回は「仕事の見える化」という話でしたが、では実際に見える化すると、何が変わるのでしょうか。大きな変化は、“確認の時間”が減ることです。

・この患者さんの優先度は?
・誰に連絡すればいい?
・判断基準は何だったか?

こうした小さな確認が積み重なると、一日の中で意外と大きな時間になります。基準や流れが共有されていると、 その都度聞かなくても判断できる場面が増えます。結果として、スケジューラーだけでなく、現場全体の余裕が少し生まれます。
もう一つの変化は、心理的な安心感です。「自分しか分からない」という状態は、責任感と同時に大きな負担にもなります。情報が共有されているだけで、休みやすくなり、相談しやすくなります。訪問診療は日々変化の連続です。だからこそ、変化に振り回されない土台が必要です。

見える化は派手な取り組みではありません。ですが、確実に現場を支える力になります。小さな整理が、大きな安心につながる。そんな仕組みづくりを、少しずつ進めていきたいものです。



2026.2.25(水)
訪問診療の仕事を“見える化”してみる
ここ数週間、訪問診療のスケジュール管理について書いてきました。「優秀な人に頼る構造には限界がある」そう感じている現場は少なくないはずです。では、何から始めればいいのでしょうか。大きなシステム導入でしょうか。 新しいツールでしょうか。もちろんそれも一つの方法です。ただ、その前にできることがあります。それは、仕事の見える化です。例えば、

・スケジュール調整の判断基準を書き出す
・急な変更時の対応手順を共有する
・連絡の流れを図にしてみる

これだけでも、「頭の中の仕事」が少し外に出ます。最初から完璧に整える必要はありません。むしろ、小さく始める方が続きます。重要なのは、「誰かが分かっている状態」から「みんなが分かる状態」に変えることです。仕組みは一気に作るものではなく、少しずつ育てていくものだと感じています。訪問診療は変化の多い仕事です。だからこそ、変化に耐えられる土台を整えることが大切です。頑張りを仕組みに変える。それが、長く続く現場をつくる第一歩ではないでしょうか。



2026.2.18(水)

属人化が生まれる理由、見直してみませんか
多くの現場で共通しているのは、「その人がいるから回っている」という状態です。スケジュール調整、急な変更対応、関係先への連絡。経験と判断力で成り立っている仕事ほど、気づかないうちに一人の人仕事がに集まっていきます。これは、その方が優秀だから起きていることで、誰かが悪いわけではありません。ただ、構造としてそうなっているだけです。

訪問診療は日々状況が変わります。患者さんの体調、天候、交通事情、スタッフの配置。その都度判断が求められるため、「分かっている人」に頼りやすくなります。けれど、その状態が続くと、休みが取りにくくなったり、不安を抱えながら仕事を続けることになります。結果として、現場全体の余裕が少しずつ失われていきます。 大切なのは、頑張っている人をさらに頑張らせることではなく、仕事の中身を整理し、共有できる形にすることです。

判断の基準を言葉にする。情報の置き場を決める。「この場合はここを見る」と揃える。それだけでも、負担は確実に軽くなります。訪問診療を安定して続けていくためには、個人の力ではなく、仕組みで支える視点が欠かせないと感じています。



2026.2.11(水)
訪問診療を支える「スケジューラー」という見えない仕事
日々訪問診療の現場に関わっていると、「診療を支えているのは、実は事務の段取りだな」と感じることがあります。訪問診療では、医師や看護師が外に出ている時間が長く、診療そのもの以上に、スケジュール調整や連絡の仕事が多く発生します。患者さんの状態変化、急な予定変更、関係職種との調整。そのすべてを裏側で支えているのが、事務スタッフやスケジューラーの方々です。実際、スケジュールを一度組んで終わり、ということはほとんどありません。前日や当日に変更が入り、電話・チャット・口頭で情報が行き交う中で、「誰に、何を、どこまで伝えたか」を常に意識し続ける必要があります。この仕事はとても重要ですが、うまく回っている時ほど目立ちません。けれど、ひとつ歯車がずれると、診療全体に影響が出てしまいます。だからこそ、訪問診療では 診療を支える“段取りの仕事”をどう守るかが大切だと感じています。属人的になりすぎない工夫や、一人に負担が集中しない仕組みづくりは、結果的に現場全体の安定につながります。訪問診療を支えているのは、医療技術だけではなく、 日々の調整と気配りの積み重ねなのかもしれません。


2026.2.4(水)
訪問診療で「決まりごと」が増えすぎると起きること
日々訪問診療の現場に関わっていると、「決まりごとが増えすぎて、かえって大変になっているな」と感じる場面に出会うことがあります。業務を整理しよう、ミスを防ごう、という思いから、ルールや手順は少しずつ増えていきます。ただ、訪問診療は働き方も関わる人も多様なため、すべての場面を想定した決まりごとを作るのは簡単ではありません。

結果として、「この場合はどうするんだっけ?」「例外だから今回はいいよね」といったやり取りが増え、ルールがあるのに確認が必要、という状態になることもあります。大切なのは、完璧なルールを作ることよりも、現場で“守れる数”に絞ることだと感じています。

少ない決まりごとの方が、自然と共有され、結果的に現場がスムーズに回ることも少なくありません。訪問診療の現場では、「増やす」よりも「減らす」「揃える」という視点が、日々の負担を軽くしてくれることがあります。ルールは多ければ安心、ではなく、続けられる形であることが何より大切なのかもしれません。



2026.1.28(水)
理想よりも「続く仕組み」を選ぶという考え方
日々訪問診療の現場に関わっていると、「デジタル化は進んでいるはずなのに、紙がなかなか減らない」そんな声を耳にすることがあります。電子カルテや共有ツールを導入しても、メモ、指示書、申し送り、チェックリストなど、気づけば紙が机の上や車内に残っている。これは決して珍しい光景ではありません。ただ、紙が残る理由は「遅れているから」ではなく、“現場で使いやすいから”という側面も大きいと感じています。すぐ書ける、すぐ見返せる、電波や操作に左右されない。紙には、現場ならではの強みがあります。大切なのは、紙をゼロにすることではなく、「どこまでを紙で、どこからをデジタルで扱うか」を整理することなのかもしれません。無理に理想を追いすぎると、かえって運用が続かなくなることもあります。訪問診療の現場では、“完璧な仕組み”よりも、“無理なく続く運用”の方が、結果的に負担を減らしてくれます。紙をなくすことよりも、紙とデジタルを上手に使い分けること。それが、現場にとって一番現実的な改善なのではないでしょうか。


2026.1.21(水)

IT投資の前に考えたい、訪問診療の情報整理 
 日々訪問診療の現場に関わっていると、「情報があちこちに散らばっているな」と感じる場面に出会います。医師は外出先、看護師は移動中、事務所では事務スタッフが電話対応。それぞれが忙しく動く中で、患者さんの情報や連絡事項が 紙のメモ、口頭、チャットツール、付箋など、さまざまな形で残っていきます。その結果、「この情報、誰が持っているんだっけ?」「最新はどれ?」そんな確認作業が自然と増えていきます。一つひとつは小さな手間でも、積み重なると意外と大きな負担になります。実際には、診療そのものではなく、情報を探す・確認する時間に追われているケースも少なくありません。
 
 訪問診療では、人も時間も分散しているからこそ、「情報の置き場所を揃える」ことがとても大切だと感じています。大きなシステムを入れなくても、「これはここを見る」「ここに書けば全員が分かる」それだけ決まるだけで、現場はぐっと楽になります。情報が整うと、連携がスムーズになり、無駄な確認が減り、結果として患者さんに向き合う時間が増えていきます。訪問診療を支えるのは、大掛かりなIT投資だけでなく、見えない情報の流れなのかもしれません。



2026.1.14(水)

訪問診療の現場で感じる、小さな気づき
 訪問診療の現場に関わらせていただく中で、「情報の伝わり方」が診療の質に大きく影響していると感じる場面があります。患者さんの状態、ご家族からの要望、前回訪問時の気づき。これらは決して特別な情報ではありませんが、少しでも共有が遅れたり抜けたりすると、現場での判断や対応に余計な負担がかかってしまいます。

 訪問診療は、医師だけでなく、看護師、事務スタッフ、連携先の事業所など、多くの人が関わって成り立つ医療です。だからこそ、「誰が見ても分かる」「すぐに確認できる」状態がとても大切になります。仕組みを大きく変えなくても、情報の置き場所や伝え方を少し整理するだけで、移動中の不安が減ったり、確認の電話が減ったりすることがあります。

 日々の診療を支える“裏側の負担”を軽くすること。それが結果として、患者さんに向き合う時間を守ることにつながる。そんな視点を大切にしながら、今日も現場に向き合っています。



2026.1.7(水)

「移動時間が入力作業で消える」を解決する
 多くの訪問診療クリニック様をご支援する中で、必ず伺う悩みがあります。 それは「移動中の車内での記録作成」という負担です。揺れる車内、暗い手元でのPC入力は、医師にとって大きなストレスです。 結果として、夕方クリニックに戻ってからの残業が増え、本来向き合うべき「患者様」や「経営」への時間が削がれてしまっています。現在、私が一部のクリニック様と実証実験を進めているのは、最新のAI音声認識技術を活用した業務改革です。これは単なる「文字起こし」ではありません。 移動中に先生が要点を「喋る」だけで、「カルテに必要な項目」が自動で作成される仕組みです。事務スタッフ様は、届いたデータをカルテシステムに転記し、微修正を行うだけ。 「書く」時間を「喋る」時間に変えることで、業務負荷の軽減を目指します。そして、DXの本質は「楽になること」だけではありません。 生まれた余裕時間を使い、地域のケアマネジャー様や施設様の分布を可視化した「戦略マップ」をもとに、必要な場所へアプローチを行う。 「守りの事務作業」を減らし、「攻めの診療・連携」へ時間をシフトする。ツールを入れることがゴールではなく、それを現場に定着させ、クリニックの収益体質を強化することこそが私共の役割です。 「現場の景色を変えたい」とお考えの先生方、ぜひ一度ご相談ください。



2025.12.30(火)

日頃の感謝を込めて
 日頃より当ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。医療やクリニックの現場に関わるITやデジタル化について、少しでも参考になる情報をお届けできればという思いで、定期的に更新を続けてまいりました。日々の診療や訪問診療でお忙しい中、こうして目を留めていただいていることは、書き手として大きな励みになっています。現場の負担を少しでも軽くし、患者さんに向き合う時間を増やすお手伝いができていれば幸いです。これからも、難しい専門用語はできるだけ使わず、クリニックの実情に即した内容を心がけていきたいと考えています。小さな改善のヒントや、気づきにつながる情報を、無理のないペースで発信していきます。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。



2025.12.24(水)

「その作業、あの人しか分からない」から抜け出すには?
日々クリニック様に伺っていると、「その作業は〇〇さんじゃないと分からなくて…」という言葉を耳にすることがあります。レセプト、シフト調整、業者対応、システム設定。気づけば、特定の人にしかできない業務が増えてしまい、その方が休むと現場が少しざわつく、という場面も少なくありません。こうした状況は、誰かが悪いわけではなく、日々の忙しさの中で「教える時間が取れない」ことが原因で生まれます。結果として、仕事が自然と一人に集まり、その人の負担も、周りの不安も大きくなっていきます。実際、少しずつ改善が進んでいるクリニックでは、大がかりな仕組みを作っているわけではありません。

・手順を簡単にメモに残す
・共有フォルダに置き場所を決める
・画面を見ながら一緒に操作してみる

そんな小さな工夫を重ねることで、「誰でも分かる仕事」に近づけています。属人化を減らすことは、特定の人の負担を減らすだけでなく、クリニック全体の安心感につながります。

もし今、「この仕事はあの人しかできないな」と感じる場面があるなら、その気づきこそが、見直しのはじまりかもしれません。



2025.12.17(水)

システムを入れたのになぜ現場は楽にならないのか?
日々クリニック様に伺っていると、「新しいシステムは入れたけれど、結局あまり使われていない」そんな声を耳にすることがあります。どれも導入時には期待を持って選ばれたはずのものです。それでも現場では、一部の人しか使っていなかったり、本来できることのごく一部しか使われていない場面を見かけます。理由を伺うと、決して特別なことではありません。忙しくて説明を受ける時間が取れない。勤務形態がさまざまで、全員が同じ研修を受けられない。そして、「今のやり方で何とか回っている」という安心感。こうした事情が重なり、システムは“入れたまま、現場に馴染みきれていない状態”になってしまいます。だからこそ私たちは、「システムを入れること」だけで終わらせず、現場で無理なく使われるようになるまで寄り添うことを大切にしています。どこから使い始めるのか。誰が困っているのか。今の業務の流れにどう組み込めば負担が増えないのか。そうした点を一緒に確認しながら、少しずつ現場に根づかせていく。それもまた、私たちの重要な仕事だと考えています。



2025.12.10(水)

医療機関にとってのランサムウェア対策
日々クリニック様に伺っていると、ふとした瞬間に「もし電子カルテが急に使えなくなったらどうしよう…」そんな声を耳にすることがあります。ランサムウェアのニュースが続き、規模に関係なく医療機関が狙われる時代になってきたことを我々も実感しています。実際に攻撃を受けてしまうと、電子カルテだけでなく予約や会計まで止まり、診療そのものが続けられなくなる可能性があります。だからこそ、“いかに早く元の状態に戻れるか”を考えておくことが大切です。大がかりな対策が必要と思われがちですが、まず効果があるのは、実はとてもシンプルな取り組みです。バックアップを複数の場所に残しておくこと、Windowsサーバーを他のサーバーに置き換えること、 不審なメールの添付を開かないルールを徹底すること。こうした基本の積み重ねが、クリニックを守る大きな力になります。一つひとつの対策は小さくても、“診療が止まらない仕組み”は確実に整っていきます。もし今、「バックアップが1か所だけになっているかも…」「更新が止まっているPCがあるな…」と感じたなら構成を考え直す良いタイミングかも知れません。



2025.12.03(水)
スタッフ間の“情報共有の抜け漏れ”を減らすには?
日々クリニック様に伺っていると、「申し送りで伝わっていると思っていたことが、実は共有されていなかった」 そんな小さな“ずれ”が時々起きている場面に出会います。忙しい時間帯や交代制の勤務では、

・口頭だけの引き継ぎ
・メモの読み忘れ
・夜勤と日勤の情報差
・言ったはずなのに伝わっていなかった

など、どうしても抜け漏れが発生しやすくなります。しかし共有方法を少し工夫するだけで状況は大きく変わります。

・タブレットで簡単に入力できる“申し送りメモ”を導入
・対応が必要な患者さんだけを一覧表示
・既読未読がひと目で分かる仕組みを活用
・スタッフごとの「伝えた/伝わっていない」の差がなくなる

こうした取り組みを始めた施設では「勘違いによるやり直しが減った」「患者さん対応がスムーズになった」「スタッフ同士の負担感が軽くなった」と前向きな声をよくいただきます。大切なのは、“完璧なシステムを入れる”ことではなく、“現場の流れに合った共有方法をつくる”ことだと感じています。



2025.11.26(水)
診療予約の“取りこぼし”を減らすには?
日々クリニック様に伺っていると、午前中の受付が電話対応でいっぱいになり、
「患者さんが目の前にいるのに手が離せない…」
そんな場面に出会うことがあります。特に予約が集中する時間帯は、何度も電話が鳴り、受けきれなかった電話がそのまま“予約の取りこぼし”になってしまうこともあります。これは患者さんにとって不便なだけでなく、クリニックにとっても見えない機会損失です。
しかしWeb予約やLINE予約を取り入れた施設では、状況が大きく変わります。

・電話対応が半分以下になった
・症状や希望時間を事前に把握でき、当日の流れがスムーズになった
・24時間いつでも予約できるため、患者さんからの満足度が上がった
・来院が分散し、待ち時間が短くなった

こうした変化は、患者さんだけでなく、受付スタッフにとっても大きな助けになります。予約のデジタル化は単に便利な仕組みを導入することではなく、スタッフが落ち着いて患者さんと向き合える「余裕」をつくる取り組みだと感じています。もし今、電話予約が受付を圧迫していると感じているなら、その気づきこそ、改善のはじまりかもしれません。



2025.11.19(水)

紙のタイムカードから“デジタル”へ
日々クリニック様に伺っていると、
事務の方が紙のタイムカードを並べて、ひとつずつ印字された時間を確認している場面に出会うことがあります。 スタッフによって働き方が違い、 パート、夜勤、スポット勤務など勤務形態もさまざま。さらに職種ごとに時給単価も違うため、Excelへの転記や計算はどうしても時間がかかってしまいます。「今月も時間がかかりそうだな…」 「打ち合わせは来月月初にして欲しい」そんな小さなつぶやきを耳にすることがあり、この“積み重なる負担”がどれほど大きいものか、現場を見させて頂くとよく分かります。けれど実際に、紙のタイムカードからSaaS型の勤怠管理に切り替えた施設では、「転記作業がまるごとなくなった」「単価の自動計算が本当に助かる」と、驚くほど前向きな声が上がります。打刻はスマホやタブレットで簡単にでき、働き方の違いや単価の設定も自動で反映されます。これまで時間を奪っていた“転記・計算・チェック”がほとんど不要になるのです。私たちは、デジタル化そのものよりも、現場を支える方々の時間と心に少しでも余裕が戻ることが大切だと考えています。私たちが目指すものは“より働きやすい職場のかたち”です。もし今、紙のカードを前に「毎月の締めが大変だな」と感じているなら、その気づきこそ、改善のきっかけになるのかもしれません。




2025.11.11(火)
外国人採用に“ためらい”を感じている方へ
介護の現場で「外国人材の採用を検討しているけれど不安」という声をよく耳にします。 言葉の壁、文化の違い、定着への心配——。確かに、最初は誰もがそう感じるものです。 しかし実際に働く特定技能の方々は、想像以上に勤勉で責任感が強く、何より「人の役に立ちたい」という純粋な気持ちを持っています。 ご利用者様に対しても、丁寧に笑顔で接する姿勢が自然に身についており、日本人スタッフも刺激を受けています。 私たちは「外国人だから」ではなく、「一緒に働く仲間」として受け入れることが何より大切だと感じています。 慎重になるお気持ちの先には、“新しい信頼のかたち”が待っています。ぜひ一歩を踏み出してみてください。



2025.11.04(火)
DXは「人を減らすこと」ではなく、「人が笑顔になる仕組みづくり」


「DXを進める=人を減らす」と感じている方は少なくありません。 でも、私がこれまで現場で見てきた成功例は、どれもその逆です。 たとえば、訪問診療の現場でバイタル記録を自動入力できるようにしたクリニックでは、 医師や看護師の時間が増え、患者さんと向き合う時間が長くなりました。 「人が減った」ではなく、「人が活きる時間が増えた」のです。 DXの本質は「効率化」ではなく「人を支える仕組みづくり」だと考えています。 そのためには、システム導入よりもまず、 「どの仕事が負担になっているか」を現場と一緒に考えることが大切です。 これからも、現場の声を聞きながら、 “人にやさしいデジタル化”を進めていきたいと思います。




2025.10.28(水)
受付業務の負担を減らすには?紙からデジタルへ、現場が楽になる工夫


クリニックや介護施設の受付では、問診票や検温記録、電話予約など、日々の業務が集中しています。
特に午前中は、職員の方が息をつく間もないほどの忙しさという声をよく聞きます。 しかし、必ずしも
「新しいシステムを導入」しなくても、 “今ある仕組みを少し見直すだけ”で負担を減らすことができます。
たとえば、Googleフォームを使って問診内容を事前入力してもらうだけで、

・紙の転記が不要
・文字の読み間違いがなくなる
・受付での滞在時間が短縮

といった効果が生まれます。 私が支援しているクリニック様でも、こうした小さな工夫から始めた結果
受付スタッフの残業が減り、患者さんからも「待ち時間が短くなった」と好評でした。 DXの第一歩は
“大きなシステム導入”ではなく、“現場に合った小さなデジタル化”です。 現場が楽になる工夫を一緒に
考えることこそ、私の伴走支援の原点です。